表層圧密テクノロジー Gywood ギュッド

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平成30年度天竜材製品開発支援事業を採択! 天竜材学童机の原板を製材の様子!

ナイス株式会社は、平成30年度、浜松市が実施する天竜材製品開発支援事業の採択を受け、天竜産FSC材を使ったGywoodの学童机を製作します。

FSCとは、Forest Stewardship Council:森林管理協議会の略です。

「森林が適切に管理されているか」を、第三者機関が全世界統一の基準に沿って審査、認証するもので、違法伐採や保護する価値の高い森林の伐採を防ぐ効果的な仕組みです。

今では、日常生活の中でもFSCのマークを見ることが増えてきましたね。

学童机といえば、多くの方が昔を懐かしく思われるのではないでしょうか。

変な落書きしたなとか、彫刻等でボコボコに穴を開けたなとか、思い出もいろいろありますよね。

一般的に木製の学童机に無垢の針葉樹を使うことは少ないです。その主な原因として、軟らかいことによる傷のつきやすさ、反りや割れ、膨張・収縮といった変形などが考えられます。しかし、Gywoodは針葉樹の意匠性や温もりなどの良さを残しつつ、これらのデメリットを克服した素材です。

机は、学校にいるときに一番、長く触れているものだと思います。Gywoodを活用した学童机で、子どもたちが無垢材の良さを感じながら気持ちよく過ごしてほしい、そんな想いで開発に取り組んでいきたいと思います。

先日、その天板の原板となる材料を製材してもらうため、浜松市内の製材業者を訪問し、製材状況を見学させていただきました。さすが、天竜。立派な丸太で、木目も非常に美しいです!

浜松市の森林の76%はスギ・ヒノキなど針葉樹の人工林であり、手入れの行き届いたスギ・ヒノキの人工林は「天竜美林」として、奈良県の吉野、三重県の尾鷲と並び、日本の三大人工美林の一つに数えられています。

しかしながら、現在、浜松市の森林が抱える課題として、人工林の高齢級化、すなわち大径化の進行があります。これは、全国、ほぼどの林産地でも当てはまる状況です。

一生懸命、地域で育ててきた木が、使い道がなくて安価に売られてしまう、そんな現状が出始めています。

 

この大径材の活用には、構造材、内外装材、家具等といった多方面におけるA材丸太の需要創造(量的活用)が不可欠であると同時に、その高付加価値化の推進が必要となります。

Gywoodは直径が40cmを超えるような大きな丸太から板を取り、表層圧密、塗装等の技術による付加価値をつけて、製品化します。

試作する学童机の天板も、硬いのに軽いなどの有利な物理的特長はもちろん、大きな丸太からとった板の迫力ある木目、木の質感を十分に感じてもらえると思います。

今回の事業では、スギとヒノキを使い、試作します。

無地のものに加え、一部、節ありのものも製作し、学童机としての機能を満たすか等、今後、試験を実施していきます。

 

開発したGywood学童机が大径材の出口対策の一端を担い、浜松市の森林資源の循環に寄与できるような取組を目指します。